A→B→Cと債権関係があり、Bを代理してCを提訴したのが私。関連事件であるためAの協力を得つつ訴訟遂行し、無事に勝訴和解した後、AB間が悪化したらしく、ABそれぞれが和解金の返金を主張する展開に。
依頼者はBだから、と、Aに説明すると、A代理人弁護士が登場し、「Bに返金したらB代理人弁護士(=私)に損害賠償を請求する」と宣う。
代理人弁護士が依頼者に預かり金を返すことで第三者に対する損害賠償義務が生じるというのはどういうものだろうか、と件の代理人弁護士に問い合わせるも、一切無視。答えられないなら謝罪をしたら、と求めても、無視。どうしようもないが、放置するのも面白くないので、紛議調停を利用してみた。
しかし、「解決金なら支払うが謝罪はしない」と、こうである。
解決金を払うくらいなら謝罪をしたら良いと思うのだが・・結局そのまま、調停が成立してしまった。欲しかったのは説明ないし謝罪なのだが、得たものは解決金。なんとも後味の悪い話である。
相手は若手弁護士ではない。
「ベテラン」と評されるより更に上の期の弁護士である。
その域に達していて、(おそらくは紛議の担当委員からも水を向けられただろうに)「ごめんなさい」の一言がどうして言えないのか。こういう「やらかしがち」であろう弁護士に対しては、同業者だからと生ぬるく対応せず、きちんと咎め立てすることが弁護士制度の存立にも寄与するだろうと思うのだが・・少しでも懲りてくれたら良いのだけれど。
(弁護士 金岡)