「対面型研修」という言葉にも違和感があるが、完全ウェブ会議でない研修、という程の意味合いである。3時間、整理手続について、お話しさせて頂いた。

今年は妙に整理手続研修に需要がある。
3月、5月、8月ときて、秋口以降も年内に3件、お呼びがかかっている。
整理手続研修は、是非、反対尋問研修と一体でやりたいものだと思う。
効果的な反対尋問には、整理手続が欠かせない。
整理手続で成果を上げるには、反対尋問における攻防を見通せなければならない。
両者は表裏一体の関係にあると考え、実践しているところである。

ところで、常々言うことだが、研修講師を務めることは自身を振り返る契機となる。
前回の研修レジュメを読み直し、事例を入れ替えたり小幅改訂を行うのは欠かさないとして(既に3時間でも足りない容量になっているが、減らすのは難しい)、時に、説を改めることもある。
今回の研修でも、「整理手続と集中審理」について、自身の実践が従前の考え方から進化し変化していることに気付かされ、我がことながら興味深く感じた。防御と計画審理にどう折り合いを付けるか、難しい問題ながら、数を重ねることでより堅実な方法論を見出せているような気がする。

(弁護士 金岡)