これは知己の弁護士からの報告である。
名古屋地検特捜部から参考人として出頭を要請された依頼者の代理人弁護士として同行し、参考人事情聴取に同席させるよう求めたところ、同席どころか、検察庁内の待ち合わせ室の使用すら認められず、庁舎外に追い出されたというのである。

同弁護士によれば、遣り取りは以下の通り(P=担当検察官、住友俊介)。
P 庁舎内での待機は認めていないので、車で待っていてください。
B 車で来ていなければ、どこで待つのか。
P 車で来ていないのか。
B 車で来ていなければどこで待つのか、と聞いているのですよ。
前は4階の待合室で待機させてもらった。
1階にも待合場所はありますよね。
P 従前の取扱は知らない。
庁舎内での待機は認めないという結論は変わらない。
これ以上議論する気は無い。

気の利いたヤミ金の方が、まだ弁護士を弁護士らしく尊重してくれるな、と驚き呆れる傲慢さである。弁護士法すら知らない検察官を飼っているとは世も末だ。

因みに私の名古屋地検における昨今の経験で言えば、被疑者の弁護人として同行し、渡り廊下を挟んだ待ち合いのベンチに2時間ほど待機していた経験や、被害者の代理人として同行し、1階の待ち合いで待機していた経験を思い出す。被疑者弁護人や被害者代理人は追い出されず、参考人代理人は追い出されなければならないという区別をもうける理由もあるまいから、これはもう、住友俊介検察官の暴走に相違ないと思われるところであるが、もしそうではなく庁としての対応だとすれば、弁護士会が動くべき事態であろう。

(弁護士 金岡)