本欄で最近二度ばかり紹介した、弁護人席前のベンチが撤去された法廷。K地裁。
幸いにも今春の法廷写真が手に入ったので(全き合法の手段である)、情報元にもお断りの上、実名を挙げる。
高知地裁である。
以下が、その写真である。
向かって左が弁護人席で、その前にあるだろうベンチが無い。
その代わりに、弁護人の右隣、傍聴席に最も近い側に、背もたれの低い椅子があるのが分かるだろうか(もし分かりづらい場合は、「高知地裁 ニュース」とかでググると手頃な報道番組が見つかるはずである)。弁護人用の、背もたれの高い椅子が2つ、その手前に背もたれの低い椅子が一つである。被告人はそこに座る。そこにしか座らない、ということである。
こうすれば、裁判官の趣味志向がどうだろうと、横並びで出てこない杭がどうだろうと、被告人は当事者として然るべき場所に座ることになる(必要に応じ、被告人には法壇側に座って貰う方が良い場合もあるだろう)。
勿論、巨悪は、この当たり前を認めようとしない裁判所であり、弁護人席前のベンチに罪は無い。しかし、弁護人席前のベンチを撤去してしまえば、問題は解決し、自腹で弁護人席前のベンチを復活させようという気概のある裁判官など別にいないだろう。
なので、弁護人席前のベンチを撤去させれば全てが解決し、SBMは過去の笑い話になる。
(弁護人 金岡)