本記事は、愛知刑事弁護塾を主催する1人である私が、個人的に思うところを書いたものである。
愛知刑事弁護塾は、2018年12月から正式に活動を開始しており、基本的には外部講師を招聘しての研修、内輪での研修(実践的な実演研修を含む)、何かしらの研究(保釈事例90はその成果物)、事件相談、MLを用いた情報蓄積などを行っている。
発足後3年余で人員の拡充を行うようになり、現在6名増員した(基本的には、こちらから、これという人にお声がけするが、中には自薦で承認された方もいる)。
信頼して事件を任せるには一定数の共同受任経験などが不可欠であり、安易な増員は難しいが、特に津を含む三重の西部や、三河地域から浜松にかけて、人材を求めていきたいという思いはある。
昨年末の保釈放置問題で言及したように、それぞれがきちんとした刑事弁護を徹底すれば、それが一種の共有知となり、それを足がかりに更に発展させられるようになろう。
年末年始と言えども犬馬の労を厭わず身体拘束からの解放問題に取り組み、それが裁判所を動かすに至った生の実例は、裁判所と言えどもそうそう共有はしていないだろうが、こちらから実例を示せば、心ある裁判官には響くに違いない、といった具合にである。
逆に言えば、安易な事件処理を行うなど、望ましい水準に至っていないと判断されれば、当然「追放」しなければならないだろうが、現状、そういう方は現れず、6年72回(正確には73回)、ほぼ全員参加で月々の例会が盛会であることは、胸を張っても良いのではなかろうかと思う。
(弁護士 金岡)