事件というものは集中するもので、立て続けに捜査弁護3件が舞い込んだ。

1件は初回接見時に既に起訴されていたので、厳密には捜査弁護とは言いかねるが、すぐさま保釈請求して認められ、検察官に準抗告されるも数時間で準抗告棄却となった(裁判所が立て込んでいたのであろうか、地裁刑事「4部」の、堀内満裁判長ほかの決定)。一切の油断は許されないので反論すべきは少しでも、というのを昼日中にやらされると他の仕事との衝突がひどい。

さて、件名は本欄では割と取り上げている、取り調べへの弁護人同席問題に関連してである。愛知県警察本部の警察官は本日、臆面もなく「取り調べに弁護人を同席させることは禁止されている」と述べた。
同席を実践している弁護士に聞かせれば笑い出すだろう。
また、なにより、犯罪捜査規範180条2項が「取調べを行うに当たつて弁護人その他適当と認められる者を立ち会わせたときは」としているのだから、弁護人が立ち会うことは職務規範が想定しているのである。
臆面もなく嘘をつく警察官がいる、ということをしょっちゅう目の当たりにする職業もそうそうないと思われる。「町のおまわりさん」のように真面目な方が大多数だとしても、こういう現実は中学校あたりからは教えたほうがいいように思う。

(弁護士 金岡)