昨日(4月13日)の本欄で、捜査弁護が立て続けに舞い込んだことを踏まえ「昼日中にやらされると他の仕事との衝突がひどい」とした。

実は、この「他の仕事」には、勾留請求を巡る案件もあった。
4月13日に保釈の準抗告をされたのと同時並行で、午前から「勾留すべきでない」とやりあっていた案件について、勾留請求され、かつ、勾留決定をされてしまった案件がある(田中久仁彦裁判官)。必勝を期して14日、準抗告に及び、午後8時30分、無事に認容された。当初勾留から実に23時間30分、というところである(他日、見るべき内容があれば決定内容を取り上げたいと思う)。
準抗告は1件でも、他の打合せを延期してもらうくらいの負荷がある。ましてや同時に日中の準抗告2件というのは、かなりの難題であった。2件とも制せたのは僥倖であった。

余談だが、奇しくもどちらの依頼者も、「150万円用意できますか?」から始まる刑事「専門」事務所で袖にされ、縁あって当事務所に来られたという共通点がある。
150万円がどうのこうのと言う前に、まずは接見に走り、明確な方針の下に手際よく資料を集積することを学ばれては如何かと思う。お金は大事だが、営利第一では業界全体への不信が広まることを憂う。

(弁護士 金岡)