本欄で取り上げた「毛髪宅下げ国賠」が確定したことを受けて、名古屋拘置所に対し、謝罪と、改善策の説明を要求した。
行政機関が刑訴法及び被収容者処遇法に反する宅下げ妨害を行った以上は、法の支配を回復するため、謝罪と改善策の確立は当然である。

1.謝罪
2.毛髪の宅下げについての手続整備についてどのようなお考えであるか、及び、専用の宅下げ容器を弁護人が提供し、事前の検査を経て宅下げの用に供することに特段の問題がないことを確認するような運用にも応じられるか

以上について、書面による回答を求めたが、回答期限を10日以上、経過しても、回答見込みすら音沙汰の無い状態である。
やっぱりな、と嘆息するが、「賠償金は払った、文句あるか」という、居直りである。
こういう姿勢が続く限り、同じ事態が延々と繰り返されるだろうとがっかりする。
悪いと思ったら先ず謝りなさいと言う、三歳児なみの教育から、名古屋拘置所長には必要なようである。

(弁護士 金岡)