平成24年、無罪判決を2件、得た。その当時、戦略の立て方も尋問技術も相当向上した実感があり、年1件無罪を!と目論んだものだったが・・その後2年、無罪から遠ざかった。

この11月、12月、相次いで長期間に亘りとり組んできた第1審事件の判決がある(あった)。

結果は有罪。上訴審に移るので言いたいことは控えるが、重要部分で被害者供述が変遷し、公判で偽証したことまで明らかにしたというのに、判決で一言も触れない裁判所の欺瞞性には流石に畏れ入る。少々の変遷であれば強引に救済し、救済しきれなくなれば無視を決め込む。証拠に基づく心証より、感覚的な印象を優先させているのだろうなぁとぼやきたくもなる。が、それを封じ込めてこそ専門の名に値するというものでもあろうということか。

(金岡)